2015.05.02 (土)   K2Couple No.0495 

笠取山
かさとりやま(山梨県・埼玉県)
1,953m
バラエティ〜コースを楽しめる水源の山

コース最大標高差 : 650
コース累積標高差(+) : 940
コース累積標高差(−) : 940
コース沿面距離 : 11.1 km
行動時間 : 6'00"
* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です  小さな分水嶺にて
  6:05 = 秩父 = 雁坂TN = 勝沼フルーツライン = 9:05 塩山市一ノ瀬作場平登山口下
 登山口下 9:15 ... 9:20 登山口 9:25 ... 9:55 一休坂分岐 10:00 ... 10:15 ヤブ沢 ... 11:05 ヤブ沢峠 ... 11:20 笠取小屋 ...
 11:40 雁峠分岐 【分水嶺】 11:45 ... 11:50 笠取山西 ... 12:30 笠取山 ... 12:35 【L】 12:45 ... 12:55 水干尾根 ... 13:05 水干 ...
 13:30 笠取山西 ... 13:35 分水嶺 13:40 ... 13:55 笠取小屋 14:00 ... 14:35 一休坂 14:45 ... 14:55 一休坂分岐 ...
 15:10 登山口 ... 15:15 登山口下
 登山口下 15:25 = 16:00 道の駅たばやま 17:05 = 塩山 = 18:55 大峠 【車中泊】

  笠取山の場所
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)

道の駅「たばやま」併設 丹波山温泉 のめこい湯 (¥600)


 昨年の5月連休と同じように今年も山梨で3山と考えたのですが、諸般の事情で一泊のみのプチ遠征と相成りました。
 それ以降は天気も崩れそうだし。
 アカヤシオの日光方面も捨てがたいものがありますが、富士山展望の山梨県に軍配が上がりました (^^
 ということで、急遽2山をチョイスしまして、初日は奥秩父の笠取山です。

きょうは泊まりなので早出しなくてもいいかななんて、のんびり出発。
富士山目的なら早い方が良いのですが、気合が不十分な訳で (^^;

街路樹のハナミズキが満開な秩父街道を走り、雁坂峠に向います
山深まるにつれ、まだまだ桜が見頃です。

 早朝のハナミズキがみずみずしく
 奥秩父滝沢ダムサイト下のループ橋を通って            ▲ 雁坂トンネルを抜けて

雁坂トンネルを抜ければ山梨県。
国道R140は雁坂トンネル(¥730)を境に、埼玉県側を彩甲斐街道、山梨県側を雁坂みちというロマンチックな愛称。

笠取山は雁坂峠から稜線続きですぐ近くの山なのですが、車でのアプローチはグル〜ッと塩山(甲州市)まで遠回りしなければいけません。
フルーツライン(広域農道)から大菩薩ライン(青梅街道)を走って、大切峠側から一ノ瀬林道に入ります。

30分ほどの区間は狭いので、対向車と鉢合わせるとギコギコしますよ (^^;

 フルーツラインから見えた富士山

作場平登山口に着いたのが9時過ぎだったので、駐車場は満車です。
手前の空き地に戻って、ゆったり駐車しますね。
思ったよりも人出は少ないような。

登山口前のトイレを借りて、身軽に出発です。
早速、案内図や標識が迎えてくれる親切な登山道「源流のみち」です。

 登山口前の駐車場
 小さなトイレですよ            ▲ ここから始まる第一歩

一ノ瀬川に沿った道ですから、瀬音が心地よくBGM効果抜群です。
小さなタチツボスミレが点々と咲いています。
他の山に比べて、ほんとに小粒だわ。
スミレの他にも小さなハナネコノメが、あちこちに咲いていますがね
盛りは過ぎていますが、ちっちゃくて可愛い〜。

 登り始めてすぐの水場               ちっちゃすぎ〜
タチツボスミレ ワチガイソウ ハナネコノメ ムシカリ
 橋ばっか            ▲ 一ノ瀬川本谷を渡る

笠取山の南麓は尾根が入り組んで、沢がいくつも深く切れ込んでいる。
そのため一ノ瀬川に流れ込む枝沢が多く、出合いにはしっかりした木製の小橋が掛けられています。

やがて、ヤブ沢に入るポイントで本谷を右に分けますが、その他の橋は全部枝沢を渡る小さな橋です。
ヤブ沢峠に至るまで、何こ橋を渡ったか。

一休坂分岐にベンチがあったので、速攻ドリンク休憩にします。
暑いので半袖一枚 (^^

 一休坂分岐
 新築ワンルーム             ▲ ヤブ沢を高捲く

ちんたら隊は、ヤブ沢沿いをキョロキョロしながら歩きますね。
何かいいもの落っこちてないかな〜 (^^;

そんなこと言ったら怒られますって。
K2隊♀隊員は花を探しているのです (^^; woo wanted
はらっぱの頭の中はいつも花だらけ、一年中春なのです yabai
あった〜 イワボタンだ〜。

 苔むす清流             ▲ イワボタン群生
 イワボタン         ▲ 橋を渡っていてもキョロキョロ
イワボタン クリンソウの葉っぱ コチャメルソウ ツルネコノメ
 ヤブ沢ベンチ          ▲ 綺麗な水やね〜 苔もね

 
                               ▲ まだまだ何度も枝沢を渡りまして
 整備されすぎて              ▲ オオヤマザクラ

ヤブ沢標識のポイントを過ぎれば、沢音も元気がなくなってきて。
やがて沢の源頭にさしかかります。

っと、標識ポイントでもないのに、何故かベンチが。
私が遅いので、おいちゃんはドリンク休憩中。
お花はスルーしても、ベンチは絶対スルーしない人です、きょうは。

 きょうはベンチ大好きおいちゃん

スズタケの茂る道をつめて行き、ようやくヤブ沢峠に着きましたよ。

ここからは林道ちっくな広い道を、笠取小屋までぶらぶら。
ここまで数人しか会わなかったのに、小屋ではそれなりに人の姿が。

私達は途中で 休憩をしたので、ここは潔くスルーします。

 ヤブ沢峠
 車通れるし               ▲ 笠取小屋

雨が降ると糠る道なのでしょうか?
登山道に、ずっと丸太が敷き詰められています。
丸太の道は固くて好きじゃないけど、仕方ないよね〜。

前方に小さな丘が見えて、そこは雁峠分岐と小さな分水嶺ですよ。
開放感溢れる景色が、足元から広がっています。

 廊下ちっくな登山道               ▲ 禿げた丘

登っている時から背中に感じていましたが、ちょっぴり雲をまとった富士山が高く高く見えました。
時間が時間ですから、すっきり富士ではないけれど。
見えれば嬉しい富士山ではあります。

雁峠の先が雁坂峠雁坂嶺、そして明日登る予定の雁ヶ腹摺山。
この辺りの先人は、何か雁に思い入れがありそうな ・・・

 雁峠分岐
                             ちょっと霞んでしまったけど富士山
                              開放感溢れるはらっぱ(草原)

南アルプスは、残念ながら富士山よりもっと霞んでいます。

「小さな分水嶺」に立って、何気に開放感溢れるでっかい気持ちになります。
飛んでけ〜的な奔放気分。

あんなに車があったのに、皆んな何処に行っちゃったんでしょ。
誰もいませんね。

 小さな分水嶺の石標

              --- 小さな分水嶺 ---

 この小さな峰は、ちょうど3つの河川の分水嶺となっています。
 この峰の東側に降った雨は、関東平野の西部を潤す
「荒川」となり、東京湾に注ぎ込みます。
 また、西側に降った雨は、甲府盆地を南下した後、富士山の西側を通り抜け太平洋に注ぐ
「富
 士川」
となります。
 そして、南側に降った雨は、東京水道水源林で磨かれ、奥多摩湖に蓄えられたのち
「多摩川」
 なって都民のみなさんの生活用水として使用されます。
 ほんの少し離れた位置に落ちたばかりに、雨水のゆくえは、東に西に、そして南へと向い、それぞれ
 の表情をもった河川として流れ下ることになります。

            ------ 自然を大切に -----
                  
東京都水道局

 分水嶺の案内図  案内書き                 山梨県だけど東京都水道局の管理

分水嶺をあとに、小さな凸を越えると笠取山西の標柱。
背の低い芝のような下草は気持ちよく、休憩中の人も散見されます。

あれに見えるは笠取山。
もう着いたようなもんだね

 分水嶺をあとにして               ▲ 笠取山西

さてと、笠取山アタック開始です。
スキー場のリフトみたいな風情です。
直登ですね

登るにつれて眺めも良くなります。
南アも良く見える位置ですけど、さっきと一緒でやっと見える感じです。

 あの上は展望良さそう          ▲ 登りにめちゃ弱いはらっぱ

先行した人から 「ラク〜」、握りこぶしくらいの石が転がってきた
浮石だらけだから、この斜面で休憩するのはやばいよね
確かに!

ということで、上の岩場まで頑張ることにしましたの。
標高差は120mくらいです。
見た目ほど大げさな登りではないですけどね (^^

 高いけど展望は変わらない              ▲ あと一息
 落ち着かないので休憩やめた             ▲ 岩っぽくなってるし

 乾燥した土埃が             ▲ 噂のシャクナゲです

登り上げたところは埃っぽい感じがして落ち着かないので、立ったまま眺めを楽しんで先へ進みますね。

狭い岩岩の稜線には、石楠花の群生が続いています。
訪問するなら、この花が咲いた時の笠取山と認識しました (^^;
今の時期、見所は少ないような。

 危なくはないけど岩混じり             ▲ 先行するおいちゃん

山頂も狭いですね。

先行者♂2♀1さんが、特等席で休憩中だったのでスルー。
少し下った展望のないところで、いじけてミニおやつ休憩しました (^^;
どうも自分たちがよそ者みたいで、しっくり来ないなぁ。

 山頂               ▲ シャクナゲ
 シャクナゲのトンネル            ▲ この辺でミニ休憩しよ

休憩した先で、若いカップルさんが地図を広げて考え中です。
山頂にいた3人さんがそこを通りがかり、直進したら速攻付いて行った。

悩んでいたところには、標識はないけど下る道があった。
チョンボ道かなってことで下ることにしましたが、物凄く急な道です。
ちょっと心配しながら下りてみたら、水干
みずひ尾根の標識。

 根っこの急下り               ▲ 水干尾根

直進した人たち、何処行ったんだろ。
あれじゃ雲取山に行っちゃうよね (^^;
そんなばかな、あの先に正規ルートがあったんじゃないの?

下の道に下りると、水干まで歩き易いトラバース道です。
すっかり気楽になってルンルンしてたら、おっと〜。
ハナネコノメの群生見っけ

 トラバース道へ             ▲ 水干の石組み
                            ▲ 小っちゃいハナネコノメの群生

                              予期せぬご褒美にルンルン

                          ▲ どの子もみんな一生懸命だね

水場道なる分岐標識があった。
多摩川の最初の一滴が見られるとのふれこみです。

わざわざ下って行ってみたけど、全然乾いてて一滴すら落ちてなかった。
そもそも、水干って名前がおかしいんだよ。

 水場道分岐

笠取山西、そして小さな分水嶺を登り返して、てっぺんで休憩。
ありゃま、雁峠に向って自転車を漕いでる人がいるよ。
何処まで行くんだろ。

小屋まで帰って、またまたベンチで時間を潰す。
この山域は稜線繋がりの山山山だから、縦走者が多いのかもしれない。
テント設営する人、小屋前でだらけている人さまざま。

帰りはミズナラ林の一休坂コースを下ります。

 雁峠に向かう自転車
 パラパラとテントの花          ▲ 小屋前のベンチでしばし休憩

小屋下の水場は結構勢いよく流れてたので、ペットボトルに補給。
飲料用ではなくって、冷却用ですがね。

沢沿いの気持ちの良い道は、次第に尾根道に変わっていきます。
花はスミレ以外に何もなかった (^^;

ウグイス色の頭をした小鳥が2羽、藪中を仲良くチョコチョコしてます。
ずっとウグイスの鳴き声がしてたので、てっきりウグイス嬢かと。
家で写真を見たら、口ばしが赤いのでソウシチョウかも。

 帰りも沢沿いの道
 ニオイタチツボスミレ         ▲ あんた ソウシチョウさんですか
 一休坂でみかん休憩           ▲ 要所にあった案内図

一休坂ベンチでみかん休憩して、少し下って朝の道に合流。
けっこう奥深い山で、疲れたよ。

そこそこの標高がある山なので、芽吹きはまだ始まったばかり。
ヤマザクラも、今を盛りと咲き誇っていました。

一ノ瀬川本谷の渡渉点で、一休坂ベンチで一緒になった若い男の子二人が足を洗っている。
火照った足は、超気持ちいいだろうな (^^

 オオヤマザクラ

駐車場には、まだまだ車がいっぱい停まっていますよ。
皆さんどこへ消えたのかしら?
と思うほど、山中に人は少なかった。

道の駅「たばやま」で車中泊のつもりでしたが、明日の反対方向に結構遠かったのと、人出の多さにうんざりして挫折。
丹波山温泉「のめこい湯」で、一日の汗を流すだけにした。

 駐車場にもオオヤマザクラ       ▲ 道の駅から揺れる吊橋を渡って温泉へ

道の駅を諦めて、大峠で車中泊に変更。
真木小金沢林道が通れれば、丹波山から小菅を通って北側から大峠に行けると思ったのですが、通行止めなので一旦塩山に戻るしかありません。

温泉を出て大菩薩ラインを塩山に向かう。
途中の柳沢峠を過ぎたところから、正面に富士山が見えました。
きょうは一日中富士山が見えていた、薄っすらばっかですけど (^^;

信号のない勝山フルーツラインを快適に走り、甲州街道(R20)で大月へ。

 大菩薩ラインからの富士山

昨年お世話になった(車中泊させてもらった)コンビニは、廃業していた
優しい店員さんだったのに ・・・

幸運にも真木林道入口の近くにあったセブンで、夕食を買い足して。
アルコールも忘れずに仕入れて、大峠に向います。

大峠では、1台だけ福井Noのおじ様が待っていました。
誰も居なけりゃ寂しい夜を覚悟してたけど、山の話などで盛り上がった。

雁ヶ腹摺山の満月が、闇夜を照らして明るいです。
その分 ☆はイマイチだったけど。

 満月に迎えられて大峠をめざす