2016.06.11 (土)   K2Couple No.0546 

奥日光 太郎山
たろうさん(栃木県)
2,368m

山王帽子山2077m 小太郎山2328m 太郎山2368m

太郎君は予想外の岩山だった

コース最大標高差 : 670
コース累積標高差(+) : 1,070
コース累積標高差(−) : 1,070
コース沿面距離 : 8.4 km
行動時間 : 7'05"
* 距離と累積標高差は GARMIN GPS data です  小太郎から太郎山
 
  3:50 = 日足トンネル = 6:10 山王峠PS
 山王峠PS 6:35 ... 6:40 登山口 ... 7:45 山王帽子山 7:50 ... 8:10 コル ... 8:30 ハガタテ薙分岐 8:35 ... 9:30 小太郎山 9:40 ...

 剣ヶ峰 ... 10:15 太郎山 【L1】 10:35 ... 剣ヶ峰 ... 11:10 小太郎山 ... 12:00 コル 12:10 ... 12:40 山王帽子山 【L2】 12:55 ...

 13:25 登山口 ... 13:40 山王峠PS

 山王峠PS 13:50 = 日足トンネル = 16:45



                                         ルート標高map

 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである (経緯度線は20秒間隔)
                     太郎山の場所


尾瀬に行ってみようかなと思ってたのですが、おいちゃんが奥日光にしようと提案してきたのよ。
未登の山ではありますが日光方面はアクセスが悪く下道で3時間近くかかるので、我が家ではなかなか候補に上がらない山域です。

駐車スペースが狭いみたいなので、早めの出発にします。
ほんのり明るくなり始める頃に家を出ました。

 午前4時
 細尾大谷橋から男体山        ▲ 戦場ヶ原から山王帽子山と太郎山

道路が空いてたので、日光まで順調に走って。
いろは坂の超綺麗なトイレを拝借。
峠手前の駐車スペースには、ギリギリ4台目で停められました。

後から来た人は、登山口近くの凹路肩に1台ずつ停めているようでした。
奥鬼怒林道山王線は、ミズナラの新緑が美しい。

 山王峠駐車スペース


 シロバナヘビイチゴ              ▲ オオヤマフスマ

駐車スペースの前には、ズミの花が真っ白だった。
ちょっと盛りを過ぎてはいましたが、まだまだ鑑賞に堪える豪華さでしたよ。

シロバナヘビイチゴやオオヤマフスマの咲く林道を少し歩いて、超地味な登山口から入山します。
山王帽子山まで350mの急登。
先週の平標山に続いて、最初から苦行です (^^;

 奥鬼怒林道山王線            ▲ ベニサラサドウダン
 ズミ              ▲ 地味な登山口

朝露に光る熊笹の道を登って行きますね。
緩やかな笹道を暫く登ったのち、結構な急登が始まる。
カッコウやウグイスの鳴き声が届く。

夕べは暑くて2時間しか寝られなかったはらっぱが露払い役
寝不足で意気が上がりませんよ。

高崎でam4の気温は21℃、中禅寺湖で15℃、登山口では11℃でした。
我が家より10℃も低い高所ですから、爽やかさ満点です。

 笹が濡れてるもんで、はらっぱ露払い

暫くは花もなく展望もない樹林帯なので、登ることに全力投球。
せっせせっせ

急登の連続で、あれよあれよと高度を稼ぐことができる。
中途半端な登りよりも好きです
随所で登山道が掘れているので、へつったり大股開きを強いられる。

 急斜面に掘れた道        ▲ 花が少ないので歩きに集中

急登が一段落する頃には、後ろに展望が開けた。
やや雲優勢の奥白根山(日光白根)に、単純な大喜びしまくり大会。

喜んでいるうちに、山王帽子山に着きます。
奥白根山の右には、懐かしい金精山や温泉ヶ岳が並んでいますね。

北に平坦な山が見えるのは、薄っすらの会津駒ヶ岳らしい。
ここでドリンク休憩。

 山王帽子山直下から奥白根山が見えた            ▲ 山頂で展望を楽しむ
                    ▲ 山王帽子山から振り返る奥日光群馬県境の山並み
 怪獣だそうな        ▲ やや奥に山王帽子山の標柱あり


  小太郎山 2328m へ

 山頂から進むと太郎山登場               ▲ 男体山も

山王帽子から小太郎山へは、一旦コルまで150mも下るのです
帰りが心配になるくらい、本気でガンガン下るんですよ (^^;
こういうの止めて欲しい。

笹原の開けた場所まで下れば、ようやく最低鞍部です。
太郎山がどんどん高くなっていくのだ

 笹原の二段階激下り           ▲ やがて木の中を下って
 またまた笹を分けて      ▲ 太郎山、小太郎が高くなっちゃった

そして、やっときょうの登り本番、標高差400mに挑みますよん。
赤城で言えば、今から黒檜山に登るようなもん (^^

ハガタテ薙ルート(通行止め)の分岐。
アズマシャクナゲのトンネルです ・・・ 咲いてればですけど。
花はほとんど終わってました。
( ひょっとしたらの期待があったんですけどね )
残念遅かったか。

 トンネルの入り口          ▲ アズマシャクナゲ咲き残り

樹林はコメツガ一色になり、短い笹とのコントラストが絶妙です。
奥日光はこんな感じなのでしょうが、志賀っぽい植生ですね。

ここまでは見られなかった、小さな花たちが咲いていました
コイワカガミ、ミツバオウレン、コミヤマカタバミが次々と登場します。
頑張ったご褒美に、小さな群落を見せてくれました。

 コルから400mの一気登りです      ▲ 振り返って、山王帽子山と奥白根山
 コヨウラクツツジ          ▲ 爽やかな天候がありがたい
 コミヤマカタバミ               ▲ コイワカガミ
 掘れたところは根っこも登るし         ▲ 山王帽子より高くなったかな
 ミツバオウレン       ▲ ムシカリ (オオカメノキ) お疲れです
 キバナノコマノツメ               ▲ ヒメイチゲ
 ニガイチゴ               ▲ バイケイソウ

小太郎山頂近くなれば、右樹林越しに男体山が見えてきました。
戦場ヶ原も見えています。

道沿いに、キバナノコマノツメがいっぱい咲いていますよ。
きょうは午後曇りの予報でしたが、am9過ぎには雲が本気を出してきた。

 男体山がチラ見え
 戦場ヶ原            ▲ 最後のトドメはきつい
 と思ったら、まだかい             ▲ でも、いい雰囲気だ

雲が容赦なく増えてきて、山頂からの展望が心配になってきた。
とにかく360゜の大展望らしいので、楽しみにして来たのです。

ダケカンバが多くなって歩きやすくなったら、ひょっこり山頂だった。
私たちとしては急いで来たのだ。

 今度こそ大手だ
                                  ▲ 小太郎山頂からの眺め (東から南へ)
                           ▲ 男体山、中禅寺湖、戦場ヶ原

小太郎山の標柱が中央にあり、広々としている。
他に2人いましたが、殆んど貸切ちっくの山頂です (^^

良かった
男体山も奥白根山や皇海山も健在でした。
しかし遠くの山は既になく、見える範囲で山座同定。
山頂手前で見えていた尾瀬の燧ヶ岳は、見えなくなっちゃってた。

眼前の女峰山や大真名子、小真名子山は、礼儀正しく並んでいましたよ。
山頂は、イワキンバイの大群落だった。

 小太郎山頂で
 イワキンバイ            ▲ 太郎山岩壁と女峰山


  太郎山 2368m へ

 ミネザクラと太郎山               ▲ ツガザクラ
 ツマトリソウ               ▲ コケモモ
 はてな               ▲ マイヅルソウ

展望を楽しんだら、太郎山へ向かいましょう。
お花を観賞してすぐに、剣ヶ峰というナイフリッジの岩場があります。

私は捲き道行くからね
おいちゃんは、何処までもまっしぐらな性格。
どうだった ?
別に。
落ちると思えば怖いけど、落ちないと思えば簡単だよ

 先行する二人♂               ▲ おいちゃん
 剣ヶ峰の看板と太郎山          ▲ 下りはちょっと緊張したらしい

岩場を過ぎれば、一旦コルに下って太郎山へ。
コル付近は、北西側が大きく崩落して狭い道です。
このまま崩壊が進行すれば、どんどんコルが深くなるんでしょうね。

狭いコルはイワハタザオの群生地でした。
写真を撮って山頂をめざします。

 崩落進行中のコル (○印はらっぱ)
 何してんの ? 落ちるぞ         ▲ イワハタザオさん撮ってんの
 キバナノコマノツメ              ▲ ヤマガラシ
 太郎山直下の岩稜地帯          ▲ 大岩を乗り越えれば終了
 男体山と大真名子山         ▲ 火口湖はお花畑だったらしい

太郎山は、古より男体山と女峰山と共に山岳信仰の対象だったらしい。
上記三山を日光三山という。
太郎山は男体山と女峰山の長男で、大真名子、小真名子は妹って噂?

イワイワちっくな山頂は、思ったよりずっと広い。
展望ランチを始めたのですが、顔の周りに小虫がうるさくて心休まらず。

途中で切り上げて、山王帽子山で再ランチすることにした

 山頂
 太郎山神社           ▲ ちょっとウロウロして (^^
                       ▲ 人懐っこくて可愛い鳴き声のイワヒバリさん
                                 ▲ 別れの挨拶

では戻りましょう。
直下のイワイワを下りながら、再び花の写真を撮って。

ちょうど登って来られた4人partyさんに、花の名前を尋ねられました。
きた〜
キバナノコマノツメ と イワハタザオって言うんですよ
メモして、皆んなでキバナノ・・・ と唱えながら登って行かれましたよ (^^

 イワイワを下って            ▲ 新薙ルートの分岐
                              ▲ 剣ヶ峰に差し掛かると

剣ヶ峰の岩場で、苦戦しているカップルさんが見えました。
奥様が、前向きになって立ち座り往生しています。

捲き道がありますよっ。
後ろ向きに下りないと危ないですよ、っておいちゃんがアドバイス。
無事に下りられて良かった (^^

私も岩場を登って帰ることにします。

 おいちゃんに続いて私もアタック          ▲ 確かに下は切れ落ちていた
 やったぜベイビー   ▲ 小太郎山はドリンク休憩だけして、何気にスルー
 この山、気持ちがいいね       ▲ 山王帽子山がなければ楽勝だよね

コルまでガタガタと激下りですよ。
下る時はいつも思うのですが、よくまあこんなに登ったもんだって。
確かに。

笹原コルまで下って、登り返しに備えてまたまたドリンク休憩。
暇なので、ツーショット写真など撮って遊ぶ。
体力回復タイム。

 コルに下って、セルフショット

ここから山王帽子山までの登り返しがきつかったこと。
下山時の登り返しって、体力的にも気分的にもダメージおっきいよね。
北アの縦走とか、もう無理に決まっとるし。

よいしょよいしょと掛け声をかけながら、やっとの思いで辿り着く。
150m30分の予定通り、頑張りました

朝と同じ場所に陣取って、ランチの続きを楽しみます。
ここには虫がいないので、のんびりできました。

 こんなに急だったっけ ?
 山王帽子山登り返しの中休み          ▲ 雲多いけどまだ見えてるね

ここからはもう登りもないし、ゆっくり楽しんで下ろう。

って楽しむ場所もなく、私たちなりのダッシュで一目散に下りました。
登りの半分のタイムで登山口とうちゃこ。
爽やか気温は17℃。

何気に疲れた。
林道は遊び帰りで、下りなのに朝の3倍かかった (^^;

 無事に下山
 ぶら〜りぶらぶら花を愛でながら          ▲ 車もすっかり少なくなって

 奥鬼怒林道はミズナラ林の新緑が美しい          ▲ 男体山を眺めながら帰路に

帰り道は、戦場ヶ原沿いも中禅寺湖周辺も車や大勢の人出。
さすが観光地ですね。
皆さんは避暑にやって来られてるのでしょうか。

中禅寺湖では21℃だったけど、伊勢崎市まで帰って来たら32℃。
今年も群馬の暑い夏がやって来る (^^;

翌12日(日)、おいちゃんのカメラの修理が終って戻ってきた。(キタムラ)

                                ▲ 紅白クリンソウ